2009/07/09

「バックログ」をめぐる一考察

ここのところ作品別感想ばかり書きつづっていたので、たまには違う話題でも。

ネット上の各種エロゲーレビューサイトを見ていて「私だけ異質な意見なのかなぁ」と思う要素があります。それが、表題にも挙げた「バックログ」にまつわる仕様です。読み進めてしまった文章を、マウスホイール上回転などの操作で再表示、簡単に読み返すための機能であり 、アドベンチャーゲームであればほぼ標準的に搭載されているアレですね。キャラクター音声の再・再生(ヘンな表現だな)が同時に行われることも。

このバックログ機能は大別すると2種類あります。1つは機能オンで全画面いっぱいに過去メッセージを羅列させるタイプ。同時に背景が暗転して、一度にたくさんのメッセージを表示してくれるので、キー押下数が少なくて済む、メッセージの流れを把握しやすいというのがメリットでしょう。アトリエかぐややブラックパッケージ作品はほぼすべてこのタイプだったと思います。

もう1つは通常のメッセージウインドウそのままで、そこに表示されるメッセージだけを巻き戻していくというタイプ。読み返し量が多いほどキー入力回数が増えますが、背景の暗転などが伴わないため、CGを見つつメッセージを再確認できます。私の記憶が確かならば、裸足少女作品はこちらの方式を採用しています。マリゴールド系列作品はこの2方式どちらか選択することも可能だったかな?

どちらが好みかは人によって分かれると思うのですが、私は後者の支持派。「とにかく常にCGを見ていたい」というのが最大の理由で 例えば性交シーンにあわせて自慰するケースなどに重宝します。

一方、私が見るレビューサイトでは、どちらかといえば前者を支持する声が多い模様です。ただこの方式だと、“良さそうなシーン”がきたときにクイックセーブなりなんなり一手間かけてデータ保存をしておかないと、劇中の絶頂とプレイヤーの絶頂を合わせづらいように思うのですが、いかがでしょうか。

そんなこんなで、バックログの仕様だけ見ても、「すべてのゲーマーを満足させるただ1つの最適解」がいかに遠大なものかを実感してしまいます。個人的趣向はもちろん、自慰に使うかどうか、インストール先がデスクトップPCかノートブックPCかでもまた変わってくるはず。異なるニーズを開発者がどのようにくみ取っていくか、期待は尽きません。

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